積算価格と収益価格

2020/10/21 新着情報
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銀行から融資を受ける際に重要となる積算価格。一方、収益価格は、家賃収入を基準とした収益力を算出した価格。今後、不動産投資を考えている方たちに物件の購入によって高値掴みのリスクを減らし、お買い得物件を選べる視点を得るためにも知っておいてほしいポイントです。

 

 

    • 積算価格とは

 

積算価格は、「不動産価格を土地建物に分け、それらを合わせた評価額」

言い換えると、物件を建て直したときに土地と建物がいくら程度になるのかということを算出した数字になります。

積算価格の計算方法

・土地の現在価格=土地の価格×土地面積

・建物の現在価格=建築単価(再調達単価)× 建物面積 ×(残存年数÷耐用年数)

 

    • 収益価格とは

 

収益価格は、対象不動産が将来どの程度の収益を生めるかということを評価した金額です。収益不動産かどうかを判断するものになります。収益価格を求めるための計算方法(収益還元法)は、「直接還元法」「DCF法」に分かれます。

直接還元法とは「1年間における純収益÷還元利回り」で不動産価格を求めることができます。DCF法よりもシンプルな計算式といえます。

一方、DCF法(Discounted Cash Flow)は、対象不動産の保有期間中に得られる純利益と売却時の予想価格を現在の価格から割引いた合計値が不動産価格になるというものです。

    • 積算価格と収益還元法の違い

 

積算価格は、物件を再度建て直すときの費用(再調達原価)を求めるという意味で「実需」の面を考慮した価格といえます。一方、収益価格は、家賃収入を基準とした収益力を算出した価格であり、主に不動産投資をする場合に利用されます。

よく「積算価格は銀行などの金融機関が融資を実行するかどうかの判断となる指標」といわれます。これ自体は間違っておらず、実際に一時期のスルガ銀行のように積算価格を重視して積極的に融資をする銀行もありました。

ただ、現実には積算価格だけでなく収益価格も重視している銀行は存在しますどちらに比重を置くかは銀行によって異なりますが、「積算価格だけ高ければ、融資はしてもらえる」わけではないので注意が必要です。評価基準は銀行によって異なるので、どういった物件が融資を受けやすいかどうかは情報を仕入れることが大事になります。

    • まとめ

積算価格の最大のメリットは、何といっても「長期間、多額の融資を受けられる」ことに他なりません。これは次の買い手が融資を組めるという意味で、出口を見据えやすいということでもあります。したがって、フルローン、オーバーローンなどを使ってスピーディな規模拡大を狙う人は、積算価格が高い物件を買うのは正しい戦略といえます(ただし、銀行の融資姿勢は時期によって変動し、評価基準も銀行によって変わるので注意が必要)

反対に現金をしっかり出して安定的に賃貸経営をしていく人には、積算価格ではなく収益性を重視するべきです。いずれにせよ、「積算価格が高い=素晴らしい」「積算価格が低い=ダメ」といった安易な考え方をするのではなく、ご自身の求める投資スタイルに合った選択をすることが大切です。